エンディングノートはなぜ作ったほうがいいのか。メリットは?
2021年07月28日
前回の遺品整理コラム「エンディングノートと遺言書の違い」では、エンディングノートと遺言書の大きな違いとして、法的効力の有無などを取り上げました。
法的効力の有無だけを考えれば「エンディングノートを書くくらいなら最初から遺言書を書けばいいのでは?」と思われるかもしれません。しかしエンディングノートを作ることは、遺言書にないさまざまなメリットがあります。
エンディングノートを作るメリット
「看取り医がつくった人生を大切に過ごすためのエンディングノート」によると、エンディングノートを作るメリットには以下のことが挙げられます。
- もしもの時、自分だけでなく家族も助かる。
- 将来への準備ができる上に安心もできる。
- 現在の自分の状況など、頭の中を整理できる。
- 家族間で話しづらい問題を話すきっかけになる。
- 遺された家族への最後のプレゼントになる。
1.もしもの時、自分だけでなく家族も助かる。
人生はいつなにが起こるのかわからないもの。有事にそなえて、自分の意思をのこせる手段としてエンディングノートは有効です。
2.将来への準備ができる上に安心もできる。
今は元気でも、将来どんな病気や事故に遭遇するかもわかりません。老後にそなえることで心理的安心を得られる可能性が高まります。
3.現在の自分の状況など、頭の中を整理できる。
漠然と頭の中でイメージするよりも、紙に書くことでイメージを具現化し、より明快に状況を整理できます。最近では「書く瞑想」とも言われるジャーナリングを実践する人も増えており、心を落ち着ける効果と相まって一石二鳥です。
4.家族間で話しづらい問題を話すきっかけになる。
老後や死後のことは家族だからこそ話しづらいトピックです。しかしそれ故に、元気な今のうちから自分と家族の将来について、家族とフランクに話すきっかけとしてエンディングノートが活用できるでしょう。
5.遺された家族への最後のプレゼントになる。
子どものことならともかく、親について子どもや孫たちは案外と知らないもの。生前のあなたがどのような人間だったか、遺された家族が振り返る贈り物としてエンディングノートが思い出の一冊になるかもしれません。
エンディングノートを書くことは立派な生前整理です。家族とも相談して少しずつ作ってみられてはいかがでしょう。