遺品整理の悪質業者を見分けるポイント3:廃棄物の処理方法を説明できるか?

前回のコラムでは「遺品整理業における悪質な業者を見分ける10のポイント」の2つ目、「電話応対時の言葉遣いはしっかりしているか?」について取り上げました。

「遺品整理業における悪質な業者を見分ける10のポイント」とは、週刊ダイヤモンド2020年1月18号に掲載されたもので、遺品整理士認定協会が作成したものです。

  1. 遺品整理業者のホームページはあるか?
  2. 電話応対時の言葉遣いはしっかりしているか?
  3. 廃棄物の処理方法を説明できるか?
  4. 一般廃棄物収集運搬業の許可は下りているか?
  5. 料金体系は明確であり、わかりやすいか?
  6. 訪問による見積もりが行われるか?電話だけで済まされないか?
  7. 見積書について、詳細な説明があるか?
  8. 無料回収、買い取りを強調して値段が安いことを言っていないか?
  9. 万が一のための損害賠償保険に加入しているか?
  10. 領収書の発行は可能か?

 

今回は10のポイントのうち、3の「廃棄物の処理方法を説明できるか?」について補足します。

廃棄物のイメージ

廃棄物の処理方法が説明できない業者には要注意

「〇〇(廃棄物)はどのように処理されますか?」というお客様からの質問に対し、満足な回答ができない業者には注意を払う必要があります。

なぜなら回収した遺品の中にある廃棄物を、適切な手順で処理することができない可能性があるからです。

廃棄物は文字通り廃棄物処理法に基づいて、適切に分類・処理する必要があります。お家によっては日本刀や猟銃などが出てくる場合もあり、こうしたものは場合により廃棄ではなく警察に届け出る必要があるなど、処理方法も多岐にわたります。

悪質な業者がこうした廃棄物を適切に処理しない理由のひとつにコストカットがあります。

廃棄物の処理費用は年々高くなる傾向にあり、合わせて廃棄物の分類も複雑化しています。そのため廃棄物の処理には費用的・時間的な負担が大きくなります。

こうしたコストを浮かせるために悪質な業者の中には、適切な処理を行わなかったり、もっと酷い場合には不法投棄を行うこともあります。

不法投棄はその名の通り法律違反です。一方でどこに廃棄されるかもわからない廃棄物を四六時中取り締まることは容易ではなく、業者の足取りを掴むことも難しいことから、不法投棄を未然に防ぐことは難しいのが現状です。

不法投棄の問題については遺品整理業界だけの問題ではなく、地域社会全体で予防するべきものであると同時に、法的・環境保護的側面など多様な角度から取り組むべき問題だと考えます。

当組合ではリサイクル品の買い取りをはじめ、可能な限り環境への負荷を減らす取り組みを行っております。