遺品整理の悪質業者を見分けるポイント1:業者のホームページはあるか?
前回のコラムでは、遺品整理に関する法整備の未熟さにより、遺品整理におけるトラブル増加などから遺品整理士の資格が創設されたと紹介しました。
冠婚葬祭、とくに遺品整理が関わる葬祭関係においては、残された遺族にとって時間との戦いに追われざるを得ない出来事でもあります。そこにつけ込んだ悪質な業者によるさまざまな問題がメディアで取り沙汰されることも多くなりました。
そこで今回は、遺品整理業における悪質な業者を見分ける10のポイントをご紹介します。
悪失業者を見分ける10のポイント
以下のポイントは週刊ダイヤモンド2020年1月18号に掲載されたもので、遺品整理士認定協会が作成したものです。
- 遺品整理業者のホームページはあるか?
- 電話応対時の言葉遣いはしっかりしているか?
- 廃棄物の処理方法を説明できるか?
- 一般廃棄物収集運搬業の許可は下りているか?
- 料金体系は明確であり、わかりやすいか?
- 訪問による見積もりが行われるか?電話だけで済まされないか?
- 見積書について、詳細な説明があるか?
- 無料回収、買い取りを強調して値段が安いことを言っていないか?
- 万が一のための損害賠償保険に加入しているか?
- 領収書の発行は可能か?
今回は10のポイントのうち、1の「遺品整理業者のホームページはあるか?」について補足します。
ホームページは事業者・顧客双方にとって重要な情報源
現代の企業活動においてホームページの存在は欠かせないものになっており、遺品整理を頼みたい一般の方にとっても重要な情報源となっています。
通常ホームページには運営企業の概要や連絡先などが記載されており、遺品整理に関するサービス内容や料金、問い合わせ窓口の役割など、事業者と顧客双方にとって大きな役割を担っています。
逆に言えばホームページがないと、一般の方にとっては上のような情報を得ることが難しくなってしまいます。結果としてホームページがある他の事業者へ依頼することになり、事業者としても大切な顧客を逃してしまうことにもつながります。
ホームページが存在しない=信用低下につながる
インターネットがごく普通の社会インフラとなった現代では、ホームページがないだけでその事業者の信用低下につながる可能性が出てきます。
「インターネットで検索できない会社なんてない」という価値観の人も増えており、そうした人にとってホームページが存在しない事業者というのは、それだけで大きな不安を感じてしまうことになります。
遺品整理における大切なことは、遺族の不安を取り除くことでもあります。業務とは一見関係なさそうなホームページですが、ネット社会におけるホームページの存在はとても大きいものであると言えます。
セキュリティ対策も求められるホームページ
昨今のインターネットではセキュリティに関する関心が高まっています。
インターネット利用者にとって、ネットからの個人情報漏洩などにはとくに敏感になっており、ホームページも例外ではありません。
現在のホームページにおけるセキュリティ対応においてとくに注目されているのが、ホームページのSSL対応です。
SSL対応とは、ごく簡単に言うとホームページのセキュリティを強化すること。
SSL対応が施されているホームページか否かを見分ける簡単な方法としては、ホームページのアドレスの先頭が「https://」で始まっているかを見ます。
以前までは「http://」で始まるアドレスが一般的でしたが、SSL対応のホームページは「https://」で始まります。
またブラウザ(ネット閲覧ソフト)でアクセスした際に、アドレスの横に鍵マークが付いていることもチェックしておきましょう。
逆に非SSL対応のホームページなどは、鍵マークがつかず警告が表示される場合があります。
警告が表示されているホームページ=絶対に危険ということは一概に言えませんが、警告表示が気になるユーザーもおり、事業者はこうした部分にも配慮したいところです。
ちなみにあおもり遺品整理協同組合ホームページのアドレスは「https://a-ihinseiri.com」で、SSL対応済みです。
以上、遺品整理業におけるホームページについてのポイントでした。