
遺品整理は、亡くなった方の大切な物を整理する大事な作業です。昔は、家や現金、宝石など、手に取ることができるものを整理することが多かったと思います。しかし、今はインターネットが普及して、デジタルの財産も大切にしなければならない時代です。
特に、「電子マネー」が生活に欠かせないものとなり、遺品整理が以前よりも複雑になっています。今回は遺品整理と電子マネーの関係や、どう対応すればいいのかについて、わかりやすく説明します。

今や日本でもお金を払うときに、現金ではなくスマホやカードを使う「キャッシュレス」が当たり前になってきました。実は、ここ数年でキャッシュレスを使う人がぐんと増えて、特に都会ではもっと普通のことになっています。
政府も「2025年までにもっとキャッシュレスを増やそう!」と、様々な制度を設計しています。お店側も、お客さんが楽に買い物ができるように電子マネーを取り入れることが多いようです。しかしこの便利さが、亡くなったあとの遺品整理で思いがけない問題を出している場合があります。
電子マネーが増えると、それに合わせてルールも更新されています。例えば、インターネットのお金の相続のルールが整えられたりしています。
しかし新しいルールはわかりにくいことが多く、家族がどうしたらいいか戸惑ってしまうことも。専門家は「インターネットのお金の相続は新しい分野のため、家族が正しく進めるにはもっと情報とサポートが必要」と話しています。
遺品整理と電子マネーは、時代が変わるにつれて、予想もしなかった方法でつながっています。
家族は、この新しい問題に立ち向かう準備が必要です。故人の大切にしていたデジタルの財産を守り、適切に引き継ぐためには、正しい知識と計画が必要です。
電子マネーという見えないお金の管理は新しい挑戦かもしれませんが、家族の絆を深め、故人の意志を尊重する大切な一歩でもあります。
進化する技術や社会の変化に対応するためにも、私たちは柔軟に学び準備を進めていく必要があります。
2023.10.30


認知症とは、脳の機能の低下により、記憶力や判断力が衰え、日常生活に支障をきたす病気です。
高齢者の増加とともに認知症患者も増加しており、社会的な問題となっています。認知症になると、財産管理なども困難になるため、生前整理が重要となります。
認知症は、多岐にわたる症状を示します。その主な症状と種類を以下に示します。
認知症の進行に伴い、自身の財産を適切に管理できなくなる恐れがあるため、生前整理が推奨されます。
生前整理を行う際の具体的な方法は以下の通りです。
認知症は、高齢化が進む中で増加している重要な問題であり、自身や家族の未来を考え、早めの対策が求められます。
生前整理は、自分の意志を明確にし、未来のトラブルを防ぐための重要なステップです。適切な計画と家族、専門家との連携により、スムーズに進めることが可能です。
自分と家族の未来をより良くするために、認知症の理解と生前整理の実践を検討することが重要です。
2023.08.22


令和5年の四月、春の息吹を感じさせる温かな風が街を包む中、我々は青森県某市の市営住宅で遺品整理の重大な任務に取り組みました。
ある住居で、時の流れと共に息を引き取られた方がいました。人生の最期を迎える場所は、静寂に包まれたこの写真1枚目に写るお部屋でした。そこには深い静寂が広がり、ゴミがあふれる光景が目の前に広がりました。その光景は一人で最期を迎えた方の深い寂しさを象徴するもので、我々はその光景から目を背けることはできませんでした。
依頼をしてくれたのは、関西方面に住んでいる方のお亡くなりになった方の姪さんでした。彼女から預かった任務は、とても繊細で深い敬意を必要とするものでした。
作業はまず最初に、依頼主から探してほしいとされた物(通帳や印鑑、貴重品等)や、保管すべき物(写真や書類等)の存在を確認する作業から始めました。その後は、可燃・不燃・粗大ごみ、資源ごみなどに分別整理し、それぞれを適切に搬出して処分する作業に取り掛かりました。そして最後に、部屋全体の清掃と消臭作業を行い、部屋を清潔で新たな生活が始められる状態にまで戻しました。
近年、核家族化が進行し、ご老人の孤独死が増えていることを、私たちは肌で感じています。それぞれの家庭の事情があり、それぞれの理由がある中で、誰かが必ずやらなければならない、これらの整理作業。私たち組合は、その任務を真心こめて、一つ一つ丁寧に行っています。
生涯を終えた方々の人生の痕跡、記憶、価値を大切にしながら、私たちは遺品整理を通じて、人生の尊さと刹那性を改めて認識します。それぞれの部屋から発見される品々は、その人が歩んできた道のりを静かに物語っています。これらの作業を通じて、私たちは人間の生の尊厳を深く感じ、その一部を引き継いでいく重大な使命感を抱いています。
2023.06.07

エンディングノートというと「自らが亡くなった時に備えて用意しておくもの」と考える方が多いと思います。
しかしエンディングノートに書き記した内容は意外にも、生前の自分を助けてくれることもあります。… 続きを読む
2022.12.27

終活ではさまざまな悩みごとが起こります。その中でも遺産に関することは、お金が関係するということもあり、遺される家族に対しても配慮をする必要があるなど大きな課題と言えます。
そんななか、最近注目され始めているのが「遺贈寄付」です。
2022.10.24

「遺しておきたいけど書く手間が億劫」「紙に書くのだと内容を書き換えるのが難しい」など、エンディングノートに関する悩みはさまざま。
将来、家族や親戚に迷惑をかけないためにもきちんと遺しておきたいという一方で、上のような理由からエンディングノートをなかなか書き進められないという方も多いのではと思います。
そんな方でもスマートフォンやタブレットを活用することで、すきま時間に少しずつ書き進められるエンディングノートもあります。
三菱UFJ信託銀行が2020年にリリースしたスマホ用アプリ「わが家ノート」は、文字通りエンディングノートを作ることができるアプリです。銀行に口座がなくても利用できます。
「わが家ノート」にはエンディングノートに関係したさまざまな機能があり、大きくは以下の3つが備わっています。
機能の中には、家族へのメッセージをビデオ録画できたり、財産リストをかんたんな流れで作成していけるなどもあります。
また記録した情報は、同アプリをインストールした他の家族へ送信も可能。その送信のタイミングも「今すぐ」「死亡後」「認証診断後」の3つが選べます。
「わが家ノート」はiPhone用・Android用の両方で利用できます。無料で使用できるのでお試しで使ってみて、良さそうであれば継続してみるということもしやすそうです。
2022.08.20

現代ではシニア世代においてもスマートフォン(スマホ)やタブレットを使うことがごく一般的になっています。
複雑な操作は覚えるのが難しくても、スマホで電話をかけたりLINEでやり取りをしたり、写真を撮影したりなど、スマホは日常生活で世代を問わないツールとなっています。
そこで気になるのがいわゆる「デジタル遺品」問題です。
2022.06.30

前回の遺品整理コラム「エンディングノートに書いておきたい内容2」では、エンディングノートに書いておくとよい内容のうち、看護や介護に関することについてご紹介しました。
今回は告知や余命宣告に関わる事態に備え、エンディングノートに記載しておくとよい内容についてご紹介します。
2022.04.26